
CBNサイトにおける「プロダクトの色彩」は、衣料品を除く消費財の色彩という広範囲なカテゴリーとなっています。ここでは「モノ」という言葉でプロダクトを表徴したいと思います。
モノのほとんどは、機能を求められて生み出され、人がそれを使用することで、人が恩恵を受けるという特徴をもっています。このプロセスにデザインという行為が必要となりますが、「色彩(有彩色)」はデザインにおいて本質ではありません。「色彩」がなくともモノは成り立ちます。
しかし、モノは「色彩」を得ることで、価値を向上させたり、価値を多様化させる力をもちます。デザインが関与する主な価値は、大別すると機能的価値と感性的価値があります。そして、多くの現代人はモノに対して機能的価値だけでなく、感性的価値を求めるようになっています。
モノの色彩を計画する際には、「人がそのモノに求めている価値」を明確にしておくことが重要となり、色彩は、その価値を提供すべく、機能的役割、感性的役割を果たすことが目的となります。