【東京の色100】関東炊きおでん

CBN東京の色100 関東炊きおでん 大沢光太郎建築塗装株式会社 大澤裕美



こげ茶色の出汁の中に、白い卵にはんぺんに、くるりと巻いた赤い蛸。狐色のさつま揚げと、人によっては真っ黒と表現する大根。たくさんの丸と三角、綺麗に結われた白滝も、四角いお鍋の中にぷかぷか。親しみ易い姿かたちで見るからに美味しそう。夏というのに客足が耐えない。
毎日営業が終わると出汁から具を出し、三重の網で濾してから、沸騰させる。お店が休みの日にも欠かさずに、休みの後には営業の前にももう一度。
大根は味が出るので、継ぎ足し用の出汁で別に煮ている。その継ぎ足し用の出汁の色は、お店の四角い鍋のものより随分薄い(明るい)。おかみさん曰く、ここまでは、家庭の色。これを継ぎ足し継ぎ足し、おでん鍋の中で出汁は色みを深くしていく。そうやって出来た、これがお店の色。測ってみると、9YR5.5/6。お店の65年の歴史の中で、愛情かけて次第に深くなってきた色と味。美味しくって親しみやすくて当然ですね。
ところで、関東人が醤油を使って料理をすると、何でも茶色くなってしまう。それはもちろん、濃い口醤油を使うからだけれども、茶色といえどその中にも色々な素材の色。華やかではないかもしれないけれど、江戸の昔から、四十八茶百鼠と言うくらいだし、それも粋でいいではないの。

●マンセル値:9YR 5.5/6
測定方法:白い皿に10㎜の深さで出汁を入れて、上部より観察したときのマンセル想定値。
●NOCS:9YR-5-7.8

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