【東京の色094】 和光本館(時計塔)

CBN東京の色094 和光本館(時計塔)      塗料報知新聞社 森康重



銀座は老舗デパート、高級ブティック街の大人のイメージから、最近はAppleの最新機種の行列やファストファッション店が並び、カジュアルな街へと変貌している。そんな銀座で古くより時を刻むのが、銀座4丁目にある和光本館の時計塔だ。

現在の時計塔は今から85年以上も前、昭和7年に建て替えられた2代目。初代は服部時計店(現:セイコーホールディングス)の創業者である服部金太郎が、銀座4丁目角地にある朝野新聞社屋を買い取り、明治27年に完成させた。今の2代目はネオ・ルネッサンス様式で建て替えられ、時計塔の四方にある文字盤はほぼ正確に東西南北を向く。地上から時計塔まで高さは39.39メートル。外装材は建て替え工事中に関東大震災で中断した経験から、火災や地震を考慮し天然石を使用した。平成20年には改修工事を行ったが、外観はショーウィンドウ周りの改良に留め、建設当時そのままだ。

和光本館(時計塔含む)の外観は2.5YRの色相。近くで見ると白、黒、薄いピンクの多彩模様の石材だとわかる。丸みの建物に薄いピンクが重なることで、やわらかい印象を与えている。また、外観は太陽光が射すと白みを帯び、曇るとピンクが強調される。

新しい文化を取り込みながら、様変わりする銀座。それを許容するように和光本館は堂々とありながら謙虚な趣で、銀座をずっと見つめ続ける。

●マンセル値:2.5YR 7.8/1.2
●NOCS:2.5YR-1-3.8

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