【東京の色093】 ネオン街の色

CBN東京の色093 ネオン街の色  一般社団法人日本ユニバーサルカラー協会理事 飯村正尚



華やかなイメージを持つ大都会東京。眠らない街と言われ、見上げれば高層ビル群がそびえ立つ。歓楽街を見渡せばゲームの世界に飛び込んだかのような、ギラギラとした光が煌めいている。
そんな近代的な街の片隅を、ひっそりと隙間を埋めるように小さな建物が肩を寄せひしめき合うディープな場所がある。そう、路地裏のネオン街である。
新宿の「ゴールデン街」に代表される、裏通りの一角などはまさにその代表だ。東京の所々にある飲み屋の連なるノスタルジー漂う横町もまた、昔ながらの東京のれっきとしたネオン街なのだ。

ネオン管は1910年、パリの政府庁舎で公表され、大正時代に日本へと辿り着いた。昭和2年には国産のネオンランプが開発され、戦後になって急速に普及した。
ジージーと音を立てるその光は、華やかできらびやかな色合いをしており、その斬新な輝きにかつての日本人が心奪われたのは言うまでもない。
ネオンの明かりは仕事帰りのサラリーマンや職人をはじめ、日々懸命に生きる人々を引き寄せる誘引力がある。酒を酌み交わす人達の疲れを癒やし、明日への英気を養う魔法のような光である。

今は、もう昔のネオン管を見ることは少なくなった。
時代は変わり、LEDの時代と変わったのである。
そしてネオン管は名だけが残った。
しかし昭和を経て平成が終わりを告げる今でも、あの光が盛り場の現役だった時代を過ごした人々は、心に残るネオン街の色を忘れることはないだろう。

●マンセル値:彩度12~14(参考値)
●NOCS:Saturation 8~9

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